二人の子供が学生時代から何度も雑誌に掲載されたり、単行本を出版されたりして、夢物語のようなんだけど、それが現実で、それが藤子不二雄になると思うと胸がドキドキする。まんが道自体は愛…しりそめし頃に…まで含めると結構長いのだけど、1~11巻くらいまでが東京に出るまででキラキラしているので、そこだけでも読むべきかと思う。
まんが道ほどの大作ではないけど、水木しげるのゲゲゲの家計簿という漫画も同じく、漫画家の成功していくまでの話で面白かった。どっちかというと、戦争直後で養う家族が居るし、紙芝居は安いし、ガンガン家計は0になってオンボロの靴まで質に入ったりするしで、水木先生のほうがシリアスなはずなんだけど、根の明るさとタフさみたいなもので非常にカラっとしていて良い。
年齢も人生経験も違いすぎるけど、満賀道雄が顔真っ黒になって集中線の中で大ゴマで「ガーン」ってなってるような状況でも、水木先生なら通常のコマに「フハッ」って背景に書かれて突破である。
力強い。
ちなみに時代で言うと、貸本の会社が倒産してこれからどうすりゃいいんだ、と水木先生が困っていたのが昭和37年で、やっと昭和40年にマガジンから依頼が来て生活が楽になっており、藤子不二雄は36年にトキワ荘を出ていて、39年にはオバQが大ヒットしたりしているので、このあたり水木先生の人生ハードモード感がある。
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