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2017年4月27日木曜日

EngadgetJPが好きだった。さようなら。

というか、Ittousaiさんの記事が好きだったのだ。
どんなことにも斜に構えた感じで皮肉を言い、多くのニュースサイトがやるような企業の広報担当と区別がつかんような記事は書かず、よく分野に精通し、個性的で、書いている人の目線が自然と伝わってきた。
Engadgetは特別だった。私の登録しているRSSには他には、いわゆる技術系のニュースサイトは他にはなく、Engadgetだけがあった。それ以外は私の中ではどれも同じようなもので、まあはてブに並んでりゃ読むかなというくらいの印象だったからだ。
おそらく一番最初の日本語のネイティブでない記者がやっていた頃を過ぎてから、それなりの期間をIttousaiさんは一人で書いていたのだと思う。だからあそこは個人サイトのようで、だからあそこは特別であった。

割と最近になってから、EngadgetにもIttousaiさん以外の記事が載るようになった。そのこと自体は、仕方のないことであろうと感じていた。Engadgetは実際のところ個人サイトではないのだ。ぐっと普通のニュースサイトっぽくなってしまったが、割と面白い記事もあるし、そんなもんだろうなと思っていた。
しかし今回のUPQの記事と、それを書いた人のツイートは、正直なところ冷水を浴びせかけられた様な気がした。実際のところ、UPQの問題にさほどの興味があるわけではない。興味があるのは、私の、私達の(と思う人が私以外にもおそらく居たはずだ)、Engadgetをして、こんな〇〇速報みたいな奴らでもやらんようなレベルのど低い内輪擁護をやらかした挙句、外野が騒いでる、とつぶやいたことだ。

おおっと。

あなたの居るその場所が、Engadgetの内側ってやつなのか?
私の好きだったEngadgetからすると、そこは決してEngadgetの内側なんてものではないはずなのだけど。ずさんなやり方でスペックの違う商品を売りつけ、消費者をケチな金で黙らせようとして、メディアを使って火消しを図るなんて、そんなことをやるやつらは、徹底的にEngadgetの外部であるはずで、Engadgetに馬鹿にされ、皮肉を言われ、しつこいIttousaiに今後何かあるたびに100%引き合いに出され続けるはずであったのだけど。

そこが内側? Ittousaiの気の利いたコメントを待っていた俺達が外側?

それならば、もうそこは特別な場所ではない。いや、とうの昔に特別な場所ではなくなっていたのだ。特別なのは最初からIttousaiさんだけだった。わかっていたのだ。あそこはittousai.orgじゃないし、普通のニュースサイトとして、それなりにやっていくためには、きっとこういうことも必要なんだろう。外側の俺の知ったこっちゃないが。

さようならEngadget。
RSSの購読は解除した。Ittousaiさんがツイッターやってるし、面白い記事とかIttousaiさんの記事はたいていツイートしてくれるから、特に未練もない。

2017年4月17日月曜日

皿を洗う

毎日晩は皿を洗っている。特に妻に言われたとか、役割分担とか云々があるわけではないが、なんとなく少し前からやるようになった。自分にはそういう、特に何もなくとも唐突に何かをやり始めるところがあり、それが、自分の好きな部分である。

皿を洗うのは苦ではない。高校生の頃に肉屋で一年ほどアルバイトをしていて、掃除と皿洗いをほとんど毎日やっていた。肉屋の皿洗いはそれなりに重労働で、数百枚とかある金属製のトレイ、ミンサーの部品、スライサーの部品、巨大なまな板四枚を毎日洗わなくてはならない。血と油の匂いが体に染み付き、使い込まれた金属製のトレイはあちこちにささくれがありちょっと引っ掛けただけで出血した。それでも、さほど辛いとは思わなかった。単純労働を延々していると、頭がぼんやりとしてきて、延々と一日の出来事を反芻したり、空想に浸ったりしているうちに仕事は終わっていた。
毎日皿を洗ったりするのはそれ以来のことだけど、同じような感覚が蘇った。作業を始めると自分はすぐに思惟に落ち込んでいって、勝手に流れていく川のほとりに立っているようだ。しかもその傾向は学生時代より強いようにも感じる。その日の誰かの言葉が、シーンが、自分でもなぜかはわからぬままに再生されていく。あるいは、たとえばこのブログのようなものを書くことを考えていて、止めどもなく文章が頭の中でつぶやかれていく。

案外これは何かしらのセラピーのような効果でもあるのかもしれないと思ったりもする。昔は良く寝る前に同じような感覚に陥っていたが、社会人になって仕事が忙しくなると、布団に入ると同時に眠り込んでしまうので、自分を振り返る暇すらなかった。しかし皿を洗っていると、自動的に一日は振り返られていく。

それから、これはまあ単純に調子のいいときもあるので定かではないが、作業の進捗がマシになっているという気もする。ちょうど自分が作業を行える時間というのは、皿を洗ったあとになるのだけど、単純作業をして何かに打ち込める状態になってからであるためか、ついだらけてしまうようなことが減って、すぐに作業を始められるようになった。
いつまで続くかわからないが、せっかく始めたのだから、長いことやれるとよいなと思う。

2017年4月16日日曜日

細々とやっていける



前にも書いたかもだけど、ある程度大人になったからかもしれないけど、そんなにたくさんの人に見てもらいたいという強い欲求は消えた。うまくやろうとか、センスを見せつけたいとか、人気ものになりたいとか、自分の作ったものの品質や反応への欲求というのは、もとからそこまで強い方ではなかったと思うが、今や殆ど感じない。あってもよいが、なくてもほとんど何にも影響しない。
私は割と具体的に、自分の友達や家族に動画を見てもらいたいなと考えていて、それから顔は見えないけれど、なんとなく私の作るものを好きでいてくれている少数の人に向けて動画なんかを撮っている。何十回か動画が再生されて、いくつか良いねが付くと、それで満足だ。その点で言えば、毎回それなりに目的を達成できている。

若い頃は、自分の作っているものとか、やっていることとか、受けている評価なんてものを、どのように考えれば良いのか、どんな風に感じれば良いのかということが少しもわからなかった。おそらくそれは、たとえば今の自分が過去に戻って言ってやったとしても、やはり分からないことなのではないかと思う。あるいはそれは、いつだってそのように言っている人が居て、陳腐な理屈だった。しかし、結局その普通で、面白みのないことが平凡な自分にとっては身の丈にあったことだったのかなと思う。

自分の手元にあるものを、まともに好きであれば良いというだけだ。自分のポケットに入っているホコリくらいの個性を、人より決して多くない能力を、出会って好きになった人々を、不思議と自分を気にかけてくれる人を、ものすごく大事なもののように思って生きていくことだ。そうすれば、自分がちょっと思いついただけのことも、宝物のような気がするし、中年の自分が喋っているだけの動画でも、なかなか面白く出来たじゃねえかとか思えるようになる。



2017年4月13日木曜日

物語がそこにある/映像研には手をだすな!

不動産の広告なんかを見るに、みんな新しい小奇麗な家が好きであるようだ。私はそうではない。私は、家にかつて誰か居たような感じとか、何かの意図をもって改築されたような、古い家が好きだ。今の家も、築不詳(1970年以前の記録消失のため)と書かれていた家だ。おそらく不動産屋からすると、この物件は安いボロ屋で、そのあとの小奇麗でやや家賃の高いところの引き立て役として見せたものだと推測している。
ただ、私は、変に奥まっていてたどり着けない(実際に出前や宅配便が迷って電話してくる)立地も、あきらかに最初は家の外にあった風呂便所の上に、無理矢理屋根を付けて作った二階や(そのせいですこし傾いてる)、壁に残った何か貼っていたのであろうセロハンテープのあとだとか、そこにかつて居た誰かを強く感じさせる佇まいを、ひと目見て気に入ってしまった。
▲階段。超急(子供は這って登る)
▲風呂。なぜかプレートつき。

やったあ、こういう家に住みたかったのだ。
私は迷うことなくこの家を契約して、それ以来数年ここに住んでいる。ちなみに住んでみるとボロさに嫌になるとかそういうこともなく、ずっと気に入っている。ここが好きだ。 

映像研には手を出すな! をAmazonでパラっと1ページ目だけ見て買おうと思ったのは、つまりそういうことだ。変わったダンジョンのような学校とか、誰かが間違いなく住んでいたであろう家の姿なんかには、物語の存在感がある。私が家を選んだのと同じような感覚で、学校を選んだという浅草氏に強い共感を覚えた。こんな人物の出て来る漫画が面白くないわけがないと思った。

はたして、映像研には手をだすな! は非常に良い漫画だった。世界は物語に満ちている。そこにも、ここにも。



映像研には手を出すな!(1) (ビッグコミックス)
小学館 (2017-01-27)
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2017年4月12日水曜日

サーボテスターを買った



サーボテスターを買った。サーボモーターはどんどん増えるし、外したり、壊れたり、壊れてるかなと思って外したけど大丈夫っぽかったりするし、そういうものを適当にあとで確認して片付けようと思っていると、あっというまにどれがどれだかわからなくなる。
というわけでサーボテスターである。

これは単純にサーボのテストをするためのもので、ニュートラルにしたり、任意の位置にしたり、自動で往復させたりできる。これがあれば、いつでもサーボが動くかどうかはプログラムの調子とは切り離して試せるし、ついでに取り付けのときなんかにニュートラルに戻しておきたいみたいなこと(割とある)があっても、すぐに戻すことが出来る。

安いしちっこいし、かなりやわい作りなのだけどなかなか便利なもんである。