今日読んだ記事。
とにかく雑に作れ – 東京工業大学エンジニアリングデザインプロジェクト – Medium
本当に素晴らしい記事だと思う。
良く手が覚えているとか、手が勝手に動くということを言うけど、物を作るというのは本当にそういう部分がある。もちろん人それぞれ向かい方はあるかと思うけど、私の場合は完全にそれだ。絵も、小説も、ブログも、プログラムも、とにかく作ってみようというところから始まる。手を動かすためには、できるだけ、何々でなければならない、というところがない方が良い。上手くなければ、ちゃんとしていなければ、格好良くなくては、そういうあらゆることが作業を邪魔する。だから雑で良い。どうしてもちゃんとしている必要がある場合は、雑に作ったあとで、全部やり直せば良いのだ。
特に、まだ物を作るということに馴染みがない人には、ものすごく重要なことだと思う。創作に取り組み始めようとする多くの人が、全然取り組まないうちにやめてしまうのを見てきた。下手すると、何一つやらないうちに、始めようとした創作への取り組みを辞めてしまう人すら珍しくない。それは何故かと考えてみると、もちろん上手く出来ないとか、そういうこともあるのだろうけど、そもそも作業そのものが手につかないのだと思う。最初は下手なのは当然なのだから、とにかく作るべきだよ、とそういうときに言ってみても、通じた試しがない。むしろ、積極的に雑に作れ、と言うべきだったのだと上記の記事を読んで思った。作業が手に馴染んで来たら、やっとそこからどうやって物を作るか考えることができる。そうでないうちは、あまりに考えることも勉強することも多くて、上手くやることなど無理に近い。
自分も物を作るときに、ついついクオリティ側に傾いていって、面倒くさくなりがちで、しばしば雑でも良い、下手でも良いと自分に言い聞かせるところがある。しかしまだ甘かったな、と自ら思った。積極的に雑で、下手に作るべきですらあったのだ。なにせ私はいつでも沢山私の作品がほしいし、私の作品が雑だったって誰も気にしない。私すら気にしないのだから。