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2014年2月23日日曜日

悪夢のような80年代、Hotline Miami

Hotline Miamiをクリアした。
マスク・武器・パズルなど実績以外の要素をあつめて12時間くらいかかった。


Hotline Miamiは2012年に発売された見下ろし型のアクションゲームで、つい最近日本語のローカライズが追加されたので、Steamで$9.99で買った。他にもgogとかいくつかのサイトで販売中みたいで、もうちょい安く売ってるところもあるらしい。


見下ろしゲーというと有名所だとGTA1,2とかが思い浮かぶけど、このゲームはそれに輪をかけて残酷だ。でもこのゲームの面白かったところはゴア表現より、徐々に正気を失い悪夢のようになっていく世界観だ。主人公は誰かわからぬ覆面の三人組の夢を見て、自分が殺したはずの死体がなぜか行きつけのコンビニに転がっているところを見る。


毎回電話がかかってきては、うっすらとだけある日常のシーンから非日常の殺しに出かけて行くというところやステージごとにすべて違ったイカす音楽がかかるところはキラー7のようだし、80年代という舞台の中で主人公が荒唐無稽な陰謀に翻弄され飲み込まれていくのはフィリップ・K・ディックのようでもあり、とにかく自分の好きなど真ん中に来る作品だった。

またストーリーや演出もさることながら、アクションも大変に素晴らしい。
ステルス要素のあるアクションというと、うだうだ敵が行き過ぎるのを待ってミスったらやりなおしで鬱陶しいし正直好きじゃないのだけど、このゲームでは何よりも速度と立ち回りが要求される。敵は今にも敵が来るということを理解してピリピリしている感じの速度で撃ってくるし、たとえ真後ろでも一定距離に近づけば即座に振り向いてくる。後ろ向きだと、こちらに振り向いて撃ってくるまでに多少時間があるくらいのものだ。
そのため部屋に飛び込んだら、まず銃を持っている方を殴り、バットを持っている奴が振り向く前に殴り、倒れた二人に順番にトドメを刺すというような立ち回りを考えなくてはならない。
銃は強力だが、撃つと他の部屋の敵が駆けつけて来るし、何より銃だろうが打撃だろうが主人公は敵と同じく一撃で死ぬ。そんなわけで、ステルスにしろ強行突破にしろとにかく素早く的確に攻撃して、増援が来たらすぐさま部屋に逃げ込み、銃を持ち替え、考えるより早く判断していかないとならない。
難易度はそれなりに高いが、リプレイは押した瞬間に再開するので苦痛はない。敵のAIにはある程度クセがあるのでそれに慣れれば、多少無理な状況になっても切り抜けられるようになる。そうして上手くプレイできるようになると、自分が強い殺し屋になったかのような感覚を味わうことができる。

そんなわけで、もしこれをプレイしてた人が殺人で逮捕されたりすると確実に報道に乗ってしまうようなゲームではあるけど、今年中には2の発売も予定されているということなので、今後何か悪いことをする予定の無い人であれば、やってみてはいかがだろうか。
ちなみにレーティングは無いけど怖いものが苦手な人にはおすすめしない。



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