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2019年1月23日水曜日

水木先生死なないで!/昭和史(水木しげる)

水木しげるの昭和史を読んでいる。
内容はこれまでにいくつか読んだ水木先生のエッセイや、あれこれの短編などから割と知っていたりもするのだけど、これこそが中心というような作品で、実際の日本の歴史と、水木先生の人生が縦と横になって張り巡らされていて、時間を忘れて読んでいる。
とくに戦地に行った水木先生が敗走していくところは、本当に何度も水木先生が死ぬんじゃないかと思った。というか、水木先生が描く(自伝ではない)玉砕の話だとまず全員死ぬようなシチュエーションに、それも一度ならず何度も出会うのに、水木先生は生き抜いてしまう。この人こそ一番漫画の主人公なんじゃないかという気がする。
戦争が終わり、自分は本当に明日も明後日も生きられるのだ、と思って水木先生が笑い声を上げるシーンがまた良い。果てしない希望を感じる。我々は生きている。




昭和史(1) (水木しげる漫画大全集)
水木 しげる
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