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2015年3月15日日曜日

Hotline miami2クリアした

※以下のエントリは全面的にHotline miami2のネタバレです。

Hotline Miami2

人の頭をバットで殴ってまわれるゲームがあったら最高だし、自分も敵も同じ強さで死にまくりながら殺して回れたらもっと最高だ。現実のごとく理不尽な難易度で、自分の血しぶきと相手の血しぶきの中を前へ前へと進めば、その死までの刹那にはたしかに生のかすかな感触が残る。FPSゲーマーは死にたがっているという研究が有るらしいけど、私達は死にたいのではなくて、死までの隙間でたしかな生を確認したいのだ。
それがあって、あとはいい音楽が流れていればそれ以上に望むことなんてない。

HotlineMiami2は依然イカすゲームだった。
ゲームバランスが悪いとか、窓の向こうから銃弾が飛んでくるとか、レビューには批判的な意見もあるし、その言っていることにはだいたい同意できるのだけど、それでも残酷な命のやりとりがあり、最高の音楽があったので、私は気分を害されるようなことはなかった。評判の悪いハワイの最後のステージもきらめくような陽射しと他と比べても何か穏やかな感じのする曲調でひたすら心地よくすらあった。

[ハワイ最終面の一個前の曲]

 
[ハワイの最終面の曲](埋め込みが許可されてないのでリンク)

そんなわけでゲームとしては大好きだし、曲も最高で面白かったという以外の感想は殆ど無いのだけど、ストーリーや難易度を見るとやはりこれはDLCなのではないかという疑問もある。

2

もともとこれはDLCとして作られた経緯があるらしい。それは1を完全にやっている前提のゲームバランスからも見て取れる。これがDLCとして販売されたなら、ステージの難易度はそもそも1の一番むずかしい面より上になるのに不自然はなく、さほど批判を受けることもなかっただろう。

作劇上も同じことが言えて、本作では複数の視点から話が書かれていて、新キャラなんかも居るのだけど、そのどれもが強く話を牽引するような目的を持つわけではなくサイドストーリー的な物語だ。1がある前にはこんなことがあり、1のあの人はこんな人で、1がこんなことを引き起こした、それはファンからすると気になることではあるが、そんなものは二次創作でだって構わないようなもので、それこそDLC的なものだ。だが、物語にあらたなテーマを設定したり、以前出た結論を先に進めるのは作者にしか出来ないことであり、それこそが続編に求められることである。

もっとも、そんなものはもはやないというのが作者の結論であって、だからこそのあのエンディングなのかもしれない。暴力は何も産まず、暴力の行き着く先はより大きな暴力による破滅でしかない、そういうことなのかもしれない。だがそれにしたってあの終わり方は2にするために取ってつけたようだ。

もしもこれがキャラクターごとにそれぞれリリースされたDLCなら、より高い評価で持って迎え入れられたのではないかという気がする。商業的に大きな成功になるかは別の話だが、これがDLCであれば出来の良いDLCであるという評価になるだろう。誰もDLCに対して続編であるべき理由を求めはしないからだ。

もっとも

長々書いたけど、それでもやっぱり冒頭に書いたとおりイカす音楽があって、敵の頭をかち割りまくれるゲームは最高じゃないかというのが私の結論である。それ以上に望むことはない。なにも。