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2016年11月19日土曜日

Casey neistatの動画を延々見ている

Casey Neistatという映像作家のYoutuberの動画を最近延々見ている。チャンネルは500万人を超える登録者が居て、アメリカではかなり有名な人らしい。そもそも昨今のYoutuberとして有名になった、という人ではなくて、AppleのiPodが電池交換できない(から新品を買え)とサポートから言われた電話の音声と、ニューヨークの街中に大量にあるiPodのポスター(黒いシルエットとビビッドな背景のアレ)に「iPodの交換不能の電池は18ヶ月しか持たない」とスプレーして回るという動画で有名になったらしい。



この動画は当時非常に話題になり、あちこちのメディアから取材を受けて、二週間後にはAppleは電池を交換すると発表することになった(Appleは動画は関係ないと主張している)。

この人の魅力は色々とあると思うのだけど、ひとつにこんな風に野蛮で、荒々しく、思うことを直情的にやりきるということがある。たとえば、自転車でバイクレーンから外れたせいで罰金を払わされたときには、バイクレーンにある障害物に突っ込みまくるという動画を撮った。



バイクレーンにいると危険なときがある(障害物や駐車車両があるので)と説明した彼に、警察官は「そんなことは問題じゃない。”自転車は常にバイクレーンにいる必要がある”」と言う。だから彼は片っ端から障害物に突っ込んでいく。最終的にはバイクレーンに駐車してるパトカーにまで突っ込む。下手するとより重い罪で捕まりそうな動画だけど、体を張った抗議は痛快で笑える。

かといって彼は別に社会正義の人というわけではなくて(そういうビデオはごく一部だ)、大半は普通の日常を送ったり、単純に自分の良いと思うものを作ったり、便利と思うような形で暮らしていく姿がある。これがまた良い。どんなものにもごく飾らぬ適当な文字で説明や名前を書き、ぶっ壊したカメラ(彼は前述の通り野蛮なのでガンガン壊す)に壊れた内容と日付を書き、レイバンのサングラスを買うと同時にグラインダーでブランド名を削り、サフで白い汚しを大量に入れる(自分の名前も書く)。カメラのレンズフードが壊れたらピーナツバターのフタで作ってしまう。



何もかも非常に荒々しいが、彼の収納や生活用品、撮影ブースなどどれもめちゃめちゃ便利そうで、目からウロコが落ちる。そしてその、小奇麗であるとか、不便なまま我慢するとか、そういうことを一切しないで、いつだって自分の使いやすく簡単なやり方で創意を発揮する姿に、私もこうでありたいと強く思う。自分の思うものを、自分のできる方法で作れば良いのだと感じる。

また彼の動画はどれも非常に美しい。本職が映像作家なのだから当然なのかもしれないけど、数日単位で発表される単なるVlogでも、どれも凝っていて、いい音楽で、見ていて飽きない。本当にすごい人だ。そんなわけでここ数日は延々この人の動画を見ている。たのしい。