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2015年2月22日日曜日

根拠の無い希望をいだいて

何かをやらなくなる理由というのはなんだろうと昔から考えてきた。私は小説を毎日書き続ける生活を6,7年間以上やっていたのに今は書こうという気すら持っていないし、昨年の夏頃には毎日動画を上げた週もあったのに今や数ヶ月も動画を投稿していない。

これらは狙ってそうしているわけではなくて、自分の意思とは別にどうにも気持ちが乗らなくなるという曖昧な理由で引き起こされている。その気持が乗らなくなるということがどうして起きるのか、それについて最近なんとなく解が見つかったような気がしている。もっともそれは自分の場合で、他人に当てはまるかどうかは知らないし、一時期自分の中で正解に思えたようなことが、あとになると全く勘違いであったということもよくある。

まず前提として、自分のやる気というのは自分ではコントロールしづらいということである。やる気を出せとか、そういうことを人にどれだけ言われようと、あるいは自分で鉢巻を締めて、部屋中に自分を励ますスローガンを貼りまくろうが、やる気なんてそうそう出るもんではない。それが明らかに自分にとって有益なことだとか、必要なことであっても、頑張ってやろうという気持ちに直接つながることはない。
これはまあ、そういうものだろうと思って生きてきたが、なんとなく最近気づいたのは、人間のやる気というか、自分の気分を決定しているのは意識とかよりもっと単純な部分であって、それは意識よりもっと簡単な仕組みで動いているということだ。それは単純であるので、直接的に行うことが快楽に通じると分かっていれば、やる気を出してくれるし、そうでなければこれをやることはやめようとブレーキをかける。

この機構が非常に単純であるというのが自分の最近納得したことで、それはたとえば「毎日絵を練習したらいつかもっと上手くなって楽しいかも」みたいな曖昧な理由ではやる気を出してくれないし、「毎日やってるけど結局うまくなってないし、これからも駄目かも、でもやらねば」みたいに思ってると、(よくわからんが気分がトータルマイナスな感じだしやめよう)とか判定されてやる気の供給を止める。
じゃあどうすればいいのかと言うと、単純に「俺はどんどん絵が上手くなってるし、今にプロになるし、超有名になって金を沢山もらえるし、みんなに尊敬されて気持ちいい」とか中学生のように考えることだ。自己啓発セミナーみたいである。あるいは宗教のようである。

ただ、更に自分が感じたことは、自分のこの機構は本当に本当に単純でバカなので、自己啓発セミナーや宗教が言うように、成功を疑いなくきっちりと信じる必要などないということだ。というか意思の力は関係なく判定されるというのが上の話なので、強く信じることは大した意味は無い。というか自分の感覚では、たぶんこの機構は、というか感性を司ってる部分の自分は、何かを信じているとか、何かを予想しているとか、何かを空想しているとか、その辺の判断はあまりついていない。単純にイメージを浮かべていれば、そうなる可能性が高いという風に判定しているのではないだろうか。出力結果の快楽・不快度合いだけで判定しているのであって、それが何なのかは特に考えていないのだ。
なので、自分が描いた絵でお金をもらってるイメージとか、自分が描いた絵の個展やってるイメージとか、自分が文化勲章をもらってインタビューされているみたいな空想を頻繁に浮かべていれば、やる気を生み出す機構は成功の確率が高く報酬が大きいと勘違いして、自分を突き動かすようになるのだと思う。

そうして振り返ってみると、読者もさほどいない小説を何年間も毎日書き続けていた頃は、寝る前に自分の小説についてインタビューされるなんて妄想をよくしていた。別に成功すると固く信じていたわけではないし、小説を書くことによる報酬なんてほとんど無かったけど、それでも尽きぬやる気によって何年も小説を書き続けることが出来たのは、やる気を作り出す機構が毎日繰り返される妄想によって、これはどうも成功が近いと判定していたからではないかと思う。

こんなことを考えはじめたのは、つい最近、昔に比べて今のほうがはるかに生活も楽になったし家族も出来たのに、なぜやる気を失って長期にわたって作業が中断するようなことが起きるのかなと感じたからだ。そういえば昔は今よりはるかに身のない単純に楽しい空想をしていたなと思って、お金すごいもらえて色々買い物するとか、自分のやってることがどれも大成功するとかそういうバカな空想を、昔していたように何日か浮かべていたら、図らずもなんだか楽しくなってきて、ついでに作業が進み出した。何故かは知らんがお金すげえもらえるなら日々頑張ろうとかそういう気持ちが湧いてきた。
これまで長期的に何かが中断したときに、それが再開したことというのは実際のところ殆ど無くて、すさまじく長く忘れるくらい時間が経ってからたまたままた別のやる理由を見つけるとか以外で、単純に心の持ちようなんてもので何かが変わったのは初めてのことだった。
なので、単純になんの根拠もなく、自分で信じてすらいなくても、うまくいったときのことを全然リアリティなくてもものすごく大げさにイメージするなんて、超バカっぽいライフハック的なことではあるけど、自分がこれを忘れないようにしっかり文章で書いておこうと思った。

考えると、これまで何かが楽しいかもしれないと思って何かを初めても、いつだってがっかりしたくないという理由でどうせ駄目だろうとか、上手くいかない気がするとか、そういうことばかり考えて、根拠の無い希望なんて持ったことがなかった。そうして、多くのことがいつの間にかやる気を失い、放置されてきたのだけど、これは単純に自分が自分の中のやる気を判定する部分にネガティブな材料を沢山提出したせいで、やめたほうが良いと総合的に判断されたのではないかと思う。なぜかやらなくなった、と自分では思っていたけど、単純に見通しが暗いし作業も面倒くさいことはやめようという単純な足切りを食らっただけなのだ、多分。

もっともこれでこの先も上手くいくかどうかは、さほど自信もないのだけど、こんな風に考えることで、自分の夢だった、みんなが面白いというような小説を書くということにまた挑戦出来るかもしれない。そう考えることには特に根拠はなくとも、そんな風にイメージすると、希望を感じる。やる気が湧く。

いまどきの野球盤っても変わらない気も/野球盤 ダブルスラッガー エクストリームライブ

子供の頃うちに野球盤があったことはないと思うのだけど、それでも野球盤というおもちゃがあるということは認識していたし、一種の憧れがあったように思う。それからより豪華なやつとかも売られるようになり、そのたびに羨望の眼差しを向けつつ、しかしうちではあんなおもちゃを買ってもらえることはないだろうなと思っていた。
もっとも、不遇な子供時代を過ごしたということもなく、単にうちで買ってもらえるおもちゃのの大半は父も好きなパソコンのゲームだったというだけの話で、その点で言えば、誇張や比喩ではなく私は他所の家の子の100倍くらいのゲームがプレイ出来る環境にあった。



ともかくamazonで実況とか電光掲示板とか付いてる野球盤の豪華版が¥3,000だったから買ったぜ。
グワァラゴワガキーン!

ベースの仕組みは昔の野球盤とさほど変わらず、玉をカーブさせたり消える魔球がついてたりする。電光掲示板がついていて、ボタンを押せば実況と一緒にカウントや得点を加算してくれる。ちなみにアウトカウントはストライクのボタンを押せば勝手に計算してくれるが、得点は進塁から計算してくれはしない。つまり3ベースを何回押しても、ホームランを何回押しても点数は増えず、手でぽちぽち増やす必要がある。

このあたり、信号線を引っ張りだして、Arduinoとかでカウント計算させたりするのも面白そうだ。最終的にボールが入るところ全部にセンサーを入れて完全自動化するなんてこともできるかもしれない。



ともあれ、三歳のうちの子にはまだルールはわからないようだが、投げた玉を私が打つとなぜか大笑いしてご機嫌なので買ってよかったなと思った。




野球盤 ダブルスラッガー エクストリームライブ
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昔からこんなくらいの値段だったのかな?

2015年2月17日火曜日

アナログゲームを積む遊び

子供のころ、うちには古いボードゲームがひとつだけあった。おぼろげに太平洋戦争の艦隊戦をやるゲームだったように記憶しているが、プレイしたことはない。それは兄がぜんそくで入院した折にかわいそうに思った父が兄に買い与えたものだが、結構本格的なボードゲームだったらしく子供に分かるような簡単なルールではなかった。それに懲りたのか、以後うちでは人生ゲームだとかUNOみたいなメジャーなもの以外ではボードゲームを買うことはなく、めでたく私は重度のビデオゲームマニアになったが、アナログゲームのことは殆ど知らない。

それから私はビデオゲーム中毒になったことを遠因として、社内システムなんかを作る種類のプログラマになったが、数年前から電子工作もするようになった。もともと興味のあった分野で、濃く入れたコーヒーのようにブラックな会社をやめて職業訓練で制御プログラミングを受講したことでとっかかりが出来た。シュタインズゲートのダイバージェンスメーターを作ったのが最初で、それからくだらないものをいくつも作った。

プログラムは面白いが、電子工作にまた別の面白さがある。手触りの有無というのが大きな違いだ。プログラムを書くことで、物理的にモーターが動いたりするのは楽しい。自分のやったことが確かに現実に影響を及ぼすことなのだという実感が有る。
ビデオゲームとアナログゲームの間にも、そういう違いが有るのではないか。



というわけで、最近アナログゲームを月に一個買っていいという許可を自分に与えたぜイェー!

カルカソンヌとか街コロとかトランプとか買ったけど、妻と遊ぼうとすると子ども(3歳)がやってきて、「ぼくもつくるのー!」とか言って適当にカルカソンヌのパネルを並べまくったりするし、街コロはサイコロふるだけだから出来るんだけど、逆にサイコロふるだけなのでそのうちやる気を失い始めたりして、あまりプレイできていない。

もっともあと一年もすれば遊べるようになるだろうし、積みゲーは大人の嗜みであるので、悠然とゲームをコツコツと積み続けている。そうしていつかディセント(2,3時間とかプレイにかかるファンタジーゲーム)なんかを子どもとやれたら良いなあと思っている。




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ほしい。

2015年2月15日日曜日

スコールのガンブレードをものっそいクオリティで作ってる鍛冶屋

日本でもニコニコ動画なんかを中心にアニメとか、ゲームの武具を作るみたいな動画があるけど、それをCNCとかもあって近代的で、装飾部分の鋳造には専門のスタッフがいたりするような大規模なかつ本気の鍛冶屋が作ってるMAN AT ARMSというYoutubeの番組がある。



これはFF8のスコールのガンブレードだけど、他にもアーロンの刀とか犬夜叉の鉄砕牙とか、アサシンクリードの仕込みボウガン付きソード、スカイリムのドラゴンボーンのヘルメットなどクォリティ高いっていうか、本物があるなら多分これだというくらいの作品の制作動画が見られる。

これもそうだけど最近の外国のYoutubeのチャンネルとか見てると、撮影や編集はあきらかにプロっぽいし、これだけの人数を動員できるっていうのは、Youtubeに動画を上げることが集団が食える程度の利益になっているということなのかな。広告料がよっぽど高いのか、あるいはフリーランスが多いから、自分たちの技術力を見せることが他の仕事につながっていくのかもしれない。

日本もそうなると面白いなと思う気持ち半分、自分みたいなクソ動画作者がぜんぜん話にならないようになるとそれはそれでつまらないなあと思ったりもする。



FFは8が一番好きです。

RTCを使って時計を作りたい/I2C接続RTC(DS1307)

RTC

私たちは猿に比べればやや文明的であるので時計を作ることができる。
時計は電子工作ではRTCというチップがあり、RTCに必要なバックアップ用の電池とか、クロック用の水晶とか(これがクォーツというやつである)、そういうものをまとめたモジュールが売られている。ぼくらは時計を作るし、みんなも時計を作るのでこのモジュールは大量生産されているらしく、中国から買えばかなり安い値段で手に入れる事ができる。




たとえばこれがバックアップ用のコイン充電池までついていて約$1だ。
100円ちょっとでおもちゃとして使うには十分な年月日まで含めた時計機能が手に入る。

ある程度の機能を持ったモジュールを電子工作で使うときには、そのモジュールとの通信が必要になる。我々は知らない誰かと意思を疎通させるとき言語を使うし、ある程度の礼儀作法などの決まったやりとりを行うことにより、コミュニケーションを図る。つまり通信にはあらかじめ決められた手順があり、RTCモジュールから日時を取得するにはそれに従う必要がある。「ドーモRTC=サン、Arduinoです」

シリアル通信

電子工作においてはシリアル通信が良く利用される。シリアル通信というのは単純にデータを直列で順番に渡すような仕組みのことで、その渡し方で更にたくさんの種類に別れる。たとえばUARTというのがPCやArduinoなんかで単純にシリアル通信と呼ばれるやつだ。もっともこれは通信方式の名前ではなく通信デバイスの名前であるらしい。
よりシンプルな仕組みとしてはSPIとI2Cという方式があり、UARTと合わせてこの3つがわかっていれば電子工作ではほぼ困ることはない。SPIはマスターからスレーブ(MOSI)とスレーブからマスター(MISO)の線と通信タイミングのためのクロックのライン、通信相手を決めるためのラインの四本で構成される。I2CはSPIと違い通信はマスターから通信のたびに送信受信を指定するため片側からしか行われず、また通信相手は通信線からデータで指定する。そのためラインはクロックとデータ伝送用のラインの二本で通信できる。ArduinoではSPIはSPI、I2CはWireというクラスから簡単に使うことが出来る。

このRTCモジュールはI2Cで使う。
もちろんI2Cは単なる通信規格なので、実際に読み込むにはこのチップ独自の仕様を理解しなければならないが、これはとてもシンプルなものなので、単純に秒・分・時・曜日・日・月・年・制御データというものがそれぞれ1バイトで格納されており、一番最初に書き込んだ1バイトで指定した場所から読み書きできるというだけのものだ。つまり一番最初に0を書き込めば、データを読みこめば秒が返り、書き込めば秒の値を編集できる。1なら分、2なら時だ。最初の値は単純にどこから”始まるか”というだけのことなので、たとえば0を書き込んでから8バイト読めばRTCのすべての値が読み込める(書き込める)。

二進化十進表現(BCD)

このRTCモジュールでは数値の表現にBCDが使われている(正確には符号なしのパック形式)。
これは数値の一文字を2進数4桁(4bit)で表し1バイトで2桁の数値を表すものだ。たとえば15なら2進数では1111だが、BCDで表現する場合、1バイトを使って、1(0001)と5(0101)を組み合わせて、(0001 0101)という形で表現するということだ。なんでそんなもん使うんだ、っていうとこれは8セグLEDのドライバICなんかに入力するときに、そのまま使えるという利点がある。
変換はたぶんライブラリなんかもあると思うけど、単純には4ビットずつ取り出して(シフトしたり論理積でマスクしたりして)それぞれの桁を結合していけば良い。出力するときはその逆だ。

おわりに

これだけ聞くと、難しいという感じがするかもしれないが実際に使ってみれば案外どうにかなる。特にArduinoから使うときは結線さえ間違えなければ、通信の規格を意識する必要すらないし、BCDの変換は一行で書ける。
あんまりこの記事の読者には役に立たないかもしれないが、Arduino Firmataを利用してnode.js+johnny-fiveで上記のRTCモジュールから日付を読み取ったりセットしたりするサンプルを貼っておく。

Example of DS1307RTC Read&Write

ちなみにサンプルでは触れていないが、秒の最上位ビット(秒の2桁目は最大5なので使わない)はクロックの停止フラグになっていて、ここに1が書かれると時計は止まる。もちろん普通の秒数として書き出していれば最上位ビットは常に0になるのでサンプルは普通に動く。

このRTCモジュールを扱うにあたっては下記の記事を参照した。

Arduinoでリアルタイム・クロックを使用する(2) - フィジカル・コンピューティング



買ったやつ。
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同じチップで、たぶん似たような構成のやつ(買ってない)。

2015年2月1日日曜日

ホットボンドのちょっと便利ワザみたいな動画見た


ホットボンドとか、ホットメルトとか、ホットグルーとかいろいろ言うけど、ぜんぶ同じもので樹脂を熱で溶かして接着するというものです。で、そんなホットボンドの便利な使い方をDiRestaという木工の動画で大変有名な人が解説した動画。

木片をボンドで貼り合わせるときにクランプを付けられないような変わった形状のものとかの場合、ボンドを付けた脇の部分とかにホットボンドをつけて仮止めの代わりにしたり、剥がすときにコールドスプレーを吹き付けて凍らせると簡単に外れるとか、逆につけるときにすぐ固めるために軽くコールドスプレーを吹き付けるとか、大変勉強になる。

ちなみに他にもDiRestaの動画の制作物はすさまじくハイクオリティかつアイデアにあふれた作品の山なのでぜひ見てみると良いと思う。あきらかに依頼仕事みたいなものもたくさんあるのでアマチュアではなくて、完全にプロの人なのだろうと思う。



ホットボンドは電子工作なんかにも使えてすごい便利。私はいい加減な工作をするので、作った基板はたいていホットボンドで固定したりしている。小さい安いやつを長い間使っていたが、あまりに使えるまで時間がかかるので、すこし大きいやつを買ってみた。これまで使っていた安物なんかに比べると、使えるまで早く、持ち手なんかもしっかりしているので使いやすい。ただ、スティックが100円均一で売っているような小さな奴より一回り大きなものを使うので、コストパフォーマンスの面ではやや低下している。
もっともスティックなんてまとめて買えば結構長い間使えるので不満は特に無い。




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これだってまあ安いと言っていいんじゃないかと思う。



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コールドスプレー使ったテクは試してみたい。